関西ライターズリビングルーム

文章で生きる達人に訊く「仕事術」

2018年6月27日(水)「関西ライターズリビングルーム」第十五夜、スポットライターはクリエイタートリオユニット「ことり会」(山田涼子さん、江角悠子さん、辻ヒロミさん)の皆さん。盛況のうち無事終了。ありがとうございました!

報告が遅れてしまいました。

 

2018年6月27日(水)開催。
ライターがライターにインタビューして仕事術を訊きだす「関西ライターズリビングルーム十五夜、無事終了しました。

 

たくさんの方にお集まりいただき、本当にありがとうございます。
そしてこの日は屈指に「アツい」夜となりました。

 

スポットライターは「ことり会」の皆さん。

 

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「ことり会」とは、ライターで高校講師の山田涼子さん、ライターで大学講師の江角悠子さんイラストレーターの辻ヒロミさん、京都在住のフリーランス女子3人が結成したトリオユニット。

 

単行本『京都、朝あるき』(扶桑社)を上梓され、さらに台湾版も発売されるなど、海を越えて名を馳せている、いま関西でもっとも刮目すべきクリエイター集団です。

 

今回はそんなお三方に「さまざまなジャンルのクリエイターと手を組む仕事術」についておうかがいしました。

そしてことり会さんの回答の数々が、「サバイバル」と呼んで大げさではない、関西でクリエイターが生きていくあらゆる方法が網羅された金言名言の連発だったのです。

終演後日も「昨夜のことり会さんたちのトークは本当にためになりました」と多数の方から感想のメールをちょうだいしました。

 

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それまで友人どころか知人ですらなかった3人。
そんな3人が、利害関係など考えもしなかったささやかな出会いから、やがて強い絆で結ばれ、一致団結して仕事を請けられる「クルー」(山田涼子さん)へと成長していく。
その過程に感動をおぼえずにはいられません。

 

よく「人脈づくりが大切」などと言いますが、果たして本当にそうでしょうか。
大樹のそばでおこぼれをあずかるような出会いを求めても、そこには創造的なつながりは生まれないように思います。

彼女たちは、大きな名前にあやかろうとするのではなく、小さな出会いやつながりを大切にしたからこそ、3人でともにブレイクしたのです。

 

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ことり会さんのお話を訊いて勉強になったこと。

それは、

●惜しげもなく情報やノウハウを公開する人のもとへ、優秀な人は集まってくる。

●「仲よし」や「共感」だけで集まっているサークルに仕事は来ない。

3人ともキャラクターがまるで異なるから「ことり会」という器がいっそう大きくなり、仕事が頼みやすく/請けやすくなる。

●依頼されてから取材やリサーチするのではもう遅い。

日々独自取材を進めている人をこそクライアントは求めている。
そのために自腹取材やリトルプレスの制作など先行投資は惜しまない。

●他のライター、イラストレーター、フォトグラファー、デザイナーなどなどクリエイターにどんどん仕事をまわす。

そうするともっと大きな仕事となってこちらへまわってくる。そこに淀みない美しい循環が生まれる。

「ことり会の猛禽類」こと山田涼子さんがおっしゃった「もしもライターの仕事がなくなったら、自分は死んでしまうかもしれない。そう思って今日までやってきた」という信念のある言葉に強い覚悟を感じ、矜持を正さねばと、我に返らされたひとときでした。

 

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「関西ライターズリビングルーム」は毎月第四水曜日の夜、北浜の喫茶店「フレイムハウス」で開催しております。

次回は7月25日(水)。

どんなお仕事の方にも役立つヒントがきっとあるはず。
ライターの方もそうでない方も、ぜひとも遊びにいらしてください。